2011年5月28日

青森県知事選立候補者へのアンケート結果

青森知事選立候補者に対して、PEACE LANDとプラッサ・ウーラはアンケートをお願いしました。回答が来たのは共産党の吉俣洋氏だけでした。以下に回答の全文を記載させていただきます。

・TPPに関して
Q:この協定を結んだ場合の青森県へのメリットとデメリットについてご説明ください。 
A:メリットはなし。農業だけでなく金融、保険、公共事業の入札、医師、看護師、介護士などの労働市場の開放まで含まれ、県経済を崩壊におとし入れるものである。

Q:TPPに関する貴殿の考えをお聞かせ下さい。
A:日本はすでに12%まで関税を下げており、「鎖国」どころか「世界で最も開かれた国」の一つになっています。
一部輸出企業の利益のためではなく、各国の「食料主権」のルール確立を主張する。

・クリスタルバレイ構想と低炭素ものづくり産業振興に関して
Q:この2つの事業の県の姿勢に関する貴殿の考えをお聞かせ下さい。
A:誘致企業を柱に据えた結果、構想が破綻し、多額の税金を注ぎ、そのツケが県民にのしかかる事態となっている。
現にある農林漁業、中小企業を支援する政策への転換をはかり、低炭素ものづくりも、一次産業が相乗して振興を図る視点が必要である。

・再処理工場などの青森県内の核施設に関して
Q:再処理工場の竣工時期が2年延びたことに関して、貴殿はどうお考えになりますか。
A:技術的に未確立であることを認めるとともに、高レベル放射性廃棄物の最終処分事業や高速増殖路線が不透明でサイクルにならず、中止する。
県民投票によってその是非を問うことにする。

Q:今回の福島原発事故により、日本の原子力政策の在り方が問われています。貴殿はどうお考えですか。また青森県内の核施設に関して、今後どのようにすべきか、貴殿の考えをお聞かせ下さい。
Q:国は児童生徒の年間被ばく許容量を20mSvに引き上げました。このことに関して貴殿のお考えをお聞かせ下さい。
A:大地震による原子力災害が起こることを立証した。
日本列島は地震多発地帯であり、核燃、原発から脱却していくプログラムをつくる。自然エネルギーへの転換を爆発的に普及していく。
被ばくの問題は、人工的なものは放出しないことを前提にすべきである。

・エネルギー・シフトに関して
Q:青森県は自然エネルギーに関して高いポテンシャルを持っていると聞きます。貴殿は青森県独自の自然エネルギー政策のシナリオをお持ちですか。
A:軸になるのは太陽光、風力、バイオマスなどの再生可能エネルギーの爆発的な普及計画をつくること。
その物理的限界潜在量は、現在の総電力供給量の10倍以上ある。それを地産地消型へ大きくシフトしていく。市町村、地域をあげてとりくめば、仕事と雇用、所得と消費が生れ、地域経済の活性化につながる。

・地方主義に関して
Q:貴殿は地方分権、または地方主義に関してどうお考えですか。
A:自民、民主が進めてきた地方分権、途方主義は、同一のもので、国は外交、防衛に徹し、医療、福祉、教育など国の責任を放棄、道州制の導入で一層の市町村合併を押し進めるもの。大企業の新たな開発ともうけ口に、地方分権の看板を立てて進めようとするもの。

・貴殿が最も重要と考える政策をお聞かせ下さい。
1.国いいなり、原発依存を転換し、県民の安全を守る県政を
「安全神話」から決別し、新増設(予定含む)と再処理工場は稼働を中止する。東通原発(東北電力)は新たな安全基準にもとずき総点検する。自然エネルギーへの大胆な転換を謀る。

2.「原発依存」「企業呼び込み型」ではなく、青森の可能性を大きく生かした産業と雇用を
住宅リフォーム制度を拡充し、300億円以上の仕事おこし、600億円の経済効果をめざす。
地産地消の思いきった促進、米価暴落対策、果樹共済、後継者育成への支援など農家の意欲を後押しする。
TPPには断固反対する。福祉、防災、教育などで雇用を増やす。

3.ムダづかい、県民に冷たい県政をきりかえ、福祉、優しさ日本一の県政に
復興支援と福祉のまちづくりを一体にして進める。
国保税、介護保険料・利用料の経済対策と特養ホームの増設をはかり、医師、看護師不足の解消をめざす。